2018年02月06日

『修証義』 第25節

「しゅしょうぎ」は、道元禅師(1200−1253)のお言葉を集めて作られた曹洞宗の基本聖典です。仏教の要点を全31節にまとめ、仏さまの教えを易しく解説しています。皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文の『修証義』を現代語に翻訳しました。卒業論文で初めて試みて以来、この作業は私のライフワークになりつつあります。私の等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いです。

【現代語訳】
以上の布施・愛語・利行・同事を「四摂法(ししょうぼう)」といいます。菩提心を達成するためには、この四摂法の実践をおいて他にありません。お釈迦さまの四つの智慧で、苦しむ人々をこちらに引き寄せて、決して見捨てることなく助けるのです。すべての人々が四摂法によって、苦しみから解放されます。まことにありがたい功徳です。お釈迦さまとそのお智慧に深く感謝いたしましょう。

【法話】
これら四つの智慧は、人を導く立場にある者の心得、トップの資質のように見えるかもしれません。導く者と導かれる者との間にはもとから能力の差があって、導かれる者にとって四摂法は関係のない話だと思うかもしれません。しかしそうではないのです。道元禅師は「誰でも仏になれる」と言います。仏になれるかどうかは、資質や能力の差で決まるのではなく、今この瞬間に仏らしい振る舞いをしているかどうかで決まるのです。仏らしい振る舞いをしている間だけは、すでに仏です。仏のような心(考え方)を持ち、仏のような言葉を話し、仏のような行動をする。四摂法にはこれらすべてが集約されています。『修証義』の「修証」には、修行している間は、仏であることを証明して見せている、という意味が込められています。四摂法を実践している間は、あなたは仏さまです。そして「一生、仏であり続けて欲しい」という願いが込められているのです。

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posted by むしょうさん at 06:54| Comment(0) | 現代語訳『修証義』