2016年07月09日

『修証義』 第1節


【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200−1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。全31節にまとめられ、仏教の教えを分かりやすく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

【第1節 現代語訳】
人生の苦しみの原因を明らかにして、その原因を断ち切ることが仏道修行の一番の目的です。そして仏法こそが苦しみの原因を明らかにし、それを断ち切ることができるのです。仏法が説く真理は、どこか遠くにあるのではありません。目の前の苦しい現実の中にこそあるのです。あなたがそれを見つけることができたら、今の人生の他に別の楽しい人生などはないということが分かるでしょう。現実逃避して、占いに頼ったり、来世での往生を願う必要はありません。今この瞬間を苦しみから平安の境地に転換するのです。人生を悲観して、極楽浄土に往生することを願ってはいけません。そもそも一方を嫌い、他方を好むというような選り好みする心があるから苦しみが増すのです。選り好みする心を捨て去った時に本当の心の平安が訪れます。仏法の中で最も大切な教えです。自分自身の問題として、よく考えてください。

タグ:お経を読む
posted by むしょうさん at 16:17| Comment(0) | 現代語訳『修証義』
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