2017年09月17日

問い:苦しい時はどうすればいいですか?

答え:耐え忍ぶことです。

こう答えると、「何てバカなことを言うんだ!」と叱られるかもしれませんね。「忍耐(耐え忍ぶこと)」が嫌われるのは、あきらめムードが漂っているからでしょう。勝敗や優劣で人を測る世間では、忍耐が弱者がとる態度のように見られてしまいます。消極的で弱腰のイメージがあるのです。

しかしお釈迦様の見方は世間とは全く違います。お釈迦様は仰います。「忍耐は、人を幸せへと導く最上の苦行である。耐え忍ぶ者は常に勝者である」と。お釈迦様は生前、他国によってご自分の一族が滅ぼされるという経験をされました。目の前で一族が殺される苦しみを経験し、それを耐え忍んだのです。さぞお苦しみのことであったろう思います。しかし、その果てに「この世は無常である。無常なるものに追いすがってはならない。もし無常なるものに永遠を望むなら、それは決して叶うことはないのであるから、そこに苦しみが生じる」という真理に目覚めたのです。「最上の苦行」というお言葉が、絵空事ではなく現実であることを物語っています。

怒り、悲しみ、苦しみで心がいっぱいの時、これらの感情が通り過ぎて行くまで、結局は耐え忍ぶ以外にありません。しかし「倍返し」などと怒りや復讐の気持ちを持って耐えるのでは、人格がゆがんでしまいます。そうではなく、あなたの人格を向上させ、本当の幸せへと導く正しい耐え方というものがあるのです。それは、

規則正しい生活を心掛け、自分ではなく他人を喜ばせることに集中することです。そうしながら耐え忍ぶのです。

しかもこれらは、常に強い意識を持って強制的に行う必要があります。目先を自分から他人に移すことで、怒り、悲しみ、苦しみの心が薄らいでいきます。苦しんでいる自分に執着しすぎるから、いつまでも苦しみが消えないのです。他人に善行を施し喜ばせることで、最後には大きな幸せとなって自分に帰って来ます。善因楽果です。いつの間にか、苦しみは消え去り、無上の幸福感だけが残ります。これが正しい耐え方です。とても積極的で勇敢な態度です。

本当の幸せを得る方法として、仏教が「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を説くのをご存じの方も多いでしょう。六波羅蜜の最初の三つは「布施・持戒・忍辱」です。布施は他人を喜ばせること。持戒は規則正しい生活をすること。忍辱は忍耐のことです。これらが先頭の三つに並んでいることの意味を考えてみてください。

忍耐は、幸せを得るための最上の方法ではありますが、苦行でもあります。耐え忍ぶこと、その上さらに善行を施すことはもっと苦しいことでしょう。お釈迦様が「最上の苦行」とまで仰ったのですから、そう思うのも当然です。それでも、お釈迦様のお墨付きがあるのですから、安心して苦しめば良いのです。あなたの忍耐が正しい耐え方なら、今は苦しいかもしれませんが、将来には必ず幸せが得られます。しかもその場だけの一時的な幸せではなく、あなたの一生を貫く本物の幸せです。「苦しくて仕方がない」という方、「どうすればいいのか分からない」という方は、ぜひ試してみてください。試したところで損をするということはありません。

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posted by むしょうさん at 22:26| Comment(0) | 人生相談
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