2017年09月26日

『修証義』 第23節

「しゅしょうぎ」は、道元禅師(1200−1253)のお言葉を集めて作られた曹洞宗の基本聖典です。仏教の要点を全31節にまとめ、仏さまの教えを易しく解説しています。皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文の『修証義』を現代語に翻訳しました。卒業論文で初めて試みて以来、この作業は私のライフワークになりつつあります。私の等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いです。

【現代語訳】
利行(りぎょう)とは、人を選ばず、見返りを求めずに助けることです。愚かな人ほど、人の利益を優先すると自分の利益が減ってしまうなどと考えます。そうではありません。利行というのは、自分とか他人とかの区別を超えた真理なのです。どちらか一方だけということはありません。どちらにも平等に利益があるのです。

【ミニ法話】
これは本当に、胆に銘じておきたい道元禅師のお言葉です。私たちは何か善いことをする時、心のどこかで、見返りを求めたり、損得計算をします。人のために何かをすると、自分が犠牲になったり、損をすると思ってしまいます。しかしそれは間違いです。例え表面的には自分が犠牲になっているように見えても、損をしているように見えても、本当はそうではなく、結局は自分が幸せになるための努力なのです。ボランティア活動が良い例です。ボランティア経験者は誰もが口を揃えて言います。「困っている人に喜んでもらいたいと思ってボランティアに参加したけれど、私はそれ以上の喜びを彼らからいただきました」と。お金も時間も犠牲にした人々ですが、それらを補って余りある喜びを得たのです。利行は、どちらか一方ではなく、どちらにも幸せをもたらします。この理屈が分かっていれば、善いことをするのに、ためらいはなくなります。

タグ:お経を読む
posted by むしょうさん at 14:04| Comment(0) | 現代語訳『修証義』
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