2016年08月07日

『修証義』 第7節

「しゅしょうぎ」は、道元(どうげん:1200−1253)禅師のお言葉を集めて作られた曹洞宗の基本聖典です。仏教の要点を全31節にまとめて「仏さまの教えとは何か」を解説しています。
皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりつつあります。わたくしの等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp


【第7節 現代語訳】
仏さまは、平気で悪事を働く私たちを憐れみに思い、懺悔(ざんげ)の門を開いてくださいました。これは私たちに、本当の心の平安を得させようとのお気持ちからです。これほどの慈愛を頂戴しながら、この門に入らない者などありません。悪事を働けば必ず苦の報いがあることは誰にも変えられない真理ですが、懺悔することで、重い報いを軽くすることができます。その上、あなたが犯したこれまでの罪を消し去り、身と心を清らかにし、立ち直る機会を与えます。懺悔はそれほど尊いのです。
※本来、仏教では「懺悔」を「さんげ」と読みます。

【用語解説】 悪事(あくじ)
仏さまは「貪(むさぼ)ること」「怒ること」「真理を軽んじること」の三つを悪事と呼びました。法律に反するような社会的な犯罪だけでなく、誰もが持っている煩悩のことでもあります。つまり私もあなたも悪事を働いているのです。三つ目の「真理」とは、「悪事を働けば、必ず苦の報いがある」ということです。


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2016年08月01日

『修証義』 第6節

「しゅしょうぎ」は、道元(どうげん:1200−1253)禅師のお言葉を集めて作られた曹洞宗の基本聖典です。仏教の要点を全31節にまとめて「ブッダの教えとは何か」を解説しています。
皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりつつあります。わたくしの等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp


【第6節 現代語訳】
しっかりと胆に銘じておきなさい。あなたの人生はたった一回きりであり、二回も三回もあるわけではありません。ところがその唯一無二の人生を虚しく過ごし、自分勝手な考えで悪事を働いて地獄に堕ちようとしています。悲しいことですが、大切な人生を無駄にしているのです。ある人は、悪事を働きながら「これは悪ではない」と言います。また別の人は「悪事を働いても苦の報いなどない」と言います。そのように考えるだけで地獄に堕ちるということを知らないのです。

【用語解説】 悪事(あくじ)
仏さまは「貪(むさぼ)ること」「怒ること」「真理を軽んじること」の三つを悪事と呼びました。法律に反するような犯罪だけでなく、誰もが持っている煩悩のことでもあります。つまり私もあなたも悪事を働いているのです。三つ目の「真理」とは、「悪事を働けば、必ず苦の報いがある」ということです。


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2016年07月25日

『修証義』 第5節


「しゅしょうぎ」は、道元(どうげん:1200−1253)禅師のお言葉を集めて作られた曹洞宗の基本聖典です。仏教の要点を全31節にまとめて「ブッダの教えとは何か」を解説しています。
皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりつつあります。わたくしの等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp


【第5節 現代語訳】
善の行いには楽の報いが、悪の行いには苦の報いがあります。では、報いはいつやって来るのでしょうか。その時期は三つです。第一は順現法受(じゅんげんほうじゅ)。あなたの行いの報いが、あなたが生きている間にやって来ることです。第二は順次生受(じゅんじしょうじゅ)。あなたの行いの報いが、次の世に生まれ変わった時にやって来ることです。第三は順後次受(じゅんごじじゅ)。あなたの行いの報いが、次の次の世以降にやって来ることです。結局は未来永劫に、報いが消滅することはありません。この三つの時期を「三時(さんじ)」といいます。ブッダの教えを学ぶには、初めにこの「三時」を信じることです。「行いの後には必ず報いがある」という理(ことわり)を信じない者は悪に走ります。そして生きながら地獄に堕ちるか、または来世以降に地獄に堕ちて、激しい苦しみを受けることになるのです。


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2016年07月19日

『修証義』 第4節


【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200−1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。仏教の教えを全31節にまとめて、やさしく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
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【第4節 現代語訳】
多くの人々は、現世での善悪の行為によって、来世で生まれ変わった後に苦や楽の報いを受けるということを信じません。この因果応報の法則が、過去・現在・未来に渡って影響することを認めず、「苦の報いなどあるものか」などと勝手を言って、好んで悪事を働くような者に近づいてはいけません。この法則は、誰にも動かしがたい真理なのです。悪事を働く者は、地獄に堕ちて苦しみを受けます。しかし反対に、善い事をする人は、天上界に登って楽を受けるのです。この道理にわずかの狂いもありません。もし因果応報の法則などないと言うなら、ガウタマ・シッダールタという一人の若者が悟りを得てブッダとなり、摩訶迦葉(まかかしょう)が跡を継ぎ、菩提達磨(ぼだいだるま)が法を受け継いでインドから中国へ仏法を伝えたこと、つまり世代を超えて法が引き継がれ、今あなたの目の前に正伝の仏法が存在しているという事実をどうやって説明するのですか。

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2016年07月15日

『修証義』 第3節


【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200−1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。仏教の教えを全31節にまとめて、やさしく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

【第3節 現代語訳】
無常の命は、むなしく消えていきます。例えるなら、草の葉に落ちた一滴の朝露のようなものです。命は時にさらされて、一刻も止まることがありません。若くありたいと願っても、実際は面影すら残さないのです。過ぎ去ったものを戻すことはできません。たとえ国王、大臣、親族、妻子、財産であっても、死に面したあなたを助けることはできません。あなたは、たった一人で死んでいくのです。その時、あなたと共にあるのは、あなたが生前に為したこと、ただ善悪の行いだけなのです。

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2016年07月12日

『修証義』 第2節


【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200−1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。仏教の教えを全31節にまとめて、やさしく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

【第2節 現代語訳】
人間として生まれることは、大変に幸運なことです。地獄や餓鬼、畜生や修羅の世界に生まれていても不思議ではなかったのですから。その上、今こうして仏法に出逢えたというのは、人間の中でも極めてまれな幸運と言えるでしょう。ご先祖様が積み重ねてきた善行の結果を私たちが幸運として授かっているのです。私たちは輪廻転生という形で、何度も何度も生まれ変わり、苦しみの多い人生を懲りずに繰り返しています。しかし今このような幸運にあるあなたの人生は、これまで繰り返されてきた人生の中で最も善く、最も優れたものと言えます。せっかく授かった幸運なのですから、自分の命を大切にし、有効に使って下さい。幻のような虚しいことに時間を浪費しないで下さい。

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2016年07月09日

『修証義』 第1節


【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200−1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。全31節にまとめられ、仏教の教えを分かりやすく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
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【第1節 現代語訳】
人生の苦しみの原因を明らかにして、その原因を断ち切ることが仏道修行の一番の目的です。そして仏法こそが苦しみの原因を明らかにし、それを断ち切ることができるのです。仏法が説く真理は、どこか遠くにあるのではありません。目の前の苦しい現実の中にこそあるのです。あなたがそれを見つけることができたら、今の人生の他に別の楽しい人生などはないということが分かるでしょう。現実逃避して、占いに頼ったり、来世での往生を願う必要はありません。今この瞬間を苦しみから平安の境地に転換するのです。人生を悲観して、極楽浄土に往生することを願ってはいけません。そもそも一方を嫌い、他方を好むというような選り好みする心があるから苦しみが増すのです。選り好みする心を捨て去った時に本当の心の平安が訪れます。仏法の中で最も大切な教えです。自分自身の問題として、よく考えてください。

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posted by むしょうさん at 16:17| Comment(0) | 現代語訳『修証義』